ぱりとん君の豆知識
未だ完全解明されていないガラス液体説!?
ぱりとん君
あ、これこれ。前から気にはなっていたんだよね。
パーチェス先生
気になっているなら、調べてちゃんと理解しないと好奇心に失礼ですよ。
ぱりとん君
そーゆーもんですか?だってわかりにくいんですもん。
ガラスって見た目完全に「個体」なのに、なんで「液体かも?」って話が出てくのさ?
ガラスって見た目完全に「個体」なのに、なんで「液体かも?」って話が出てくのさ?
パーチェス先生
では私が噛み砕いて教えるんで、ちゃんと聞いて、誰かに伝えられるくらいまで理解してくださいね。
ぱりとん君
はーい。
正しく説明できますか?個体、液体、気体の三態
パーチェス先生
まずはここからですね。
ぱりとん君
これは楽勝だよ。例えば、氷、水、水蒸気でしょ?
パーチェス先生
正解です。昔は巨視的と言うか「見た目」での判断でした。それが近年では分子間相互作用によって、区別されるようになってきました。
ぱりとん君
・・・?
もう意味がわからないんですケド・・・
もう意味がわからないんですケド・・・
パーチェス先生
難しく考えないでイメージしてください。「固体」は分子が規則正しく並んでいる事。分子間力と呼ばれる引力で引き合っている為、バラバラにならないんです。
ぱりとん君
・・・
パーチェス先生
温度を上げていくと運動が活発になり、分子間力である程度引きあっているケド規則正しく並ぶのではなく、ある程度自由に動いている・・・これが「液体」はですね。
ぱりとん君
・・・はい。
パーチェス先生
さらに温度を上げると、もっと運動が激しくなりそれぞれの分子があちこちに散らばってる状態が「気体」です。
ぱりとん君
つまり?
パーチェス先生
え?・・・あぁ分かりにくいですかね。では簡略化した図を交えて説明しますね。
パーチェス先生
まずわかりやすいように水分子でお話しします。簡略化したいのでこのようにします。
ぱりとん君
簡単にお願いしますね。
パーチェス先生
わかりました。まずは「個体」から
ぱりとん君
規則正しく並ぶってやつね。
パーチェス先生
そうです。お互いが引っ張り合って動かない。
パーチェス先生
続いて「液体」は、規則正しく並んでおらず、少し崩れた状態。
ぱりとん君
歩き回ってる感じですか?
パーチェス先生
簡単に言えばそんな感じです。
そして「気体」が好き放題動き回ってる感じです。
そして「気体」が好き放題動き回ってる感じです。
ぱりとん君
こう見ると、昔教科書で見た感じがします。
ガラスはどっち?個体?液体?
パーチェス先生
それでは本題にはいりますね。
ぱりとん君
見た目は個体だよね。
パーチェス先生
そうですね。ただガラスの分子は規則正しく並んでないんですよ。
ぱりとん君
個体の特徴が規則正しく並んでいる状態でしたもんね。じゃあ・・・液体なの?
なんだかなぁ~
なんだかなぁ~
パーチェス先生
まぁ、納得できませんよね。
やはり、ぱりとん君同様「ガラス=液体」は無理があるだろうという事で、近年では、「過冷却状態を経由したガラス状態になったもの」なんて言われているんですよ。
やはり、ぱりとん君同様「ガラス=液体」は無理があるだろうという事で、近年では、「過冷却状態を経由したガラス状態になったもの」なんて言われているんですよ。
ぱりとん君
「ガラス状態になったもの」って・・・なんで、ガラスの説明するのにガラスって単語使っちゃうのさ?おかしいじゃん。
パーチェス先生
いや、まぁ・・・
ぱりとん君
カレーってどんな味?って聞かれて「スパイスをふんだんに使った辛さと、煮込んだお肉と野菜の甘みを感じるカレー味。」みたいな感じで核心がボケてるじゃん。
パーチェス先生
・・・た、確かにそうですね。ただほかに説明方法がなく単純に「個体、液体、気体」に分類することが難しいので「ガラス状態」として考えているんですよ。研究を進めると今までの定義のままではカバーできない例外的存在はいくらでも出てきますからね。
ぱりとん君
はっきりしないなぁ。
京都大学の研究チームが「ガラスが固体であることを示す有力な証拠」を発見。
ぱりとん君
え?やっぱり個体なの?
パーチェス先生
実は2015年にガラスが個体であることを示す有力な証拠を発見したと、ニュースサイトの「財経新聞」が報じているのです。
パーチェス先生
この記事この記事によると、“コンピュータシミュレーションと情報理論とを組み合わせた研究を行い、ガラス状態にある物質中では固体的領域と液体的領域が混在するが、個体的領域では分子が正二十面体などの特定の幾何学的構造になっていることを発見した。この結果はガラスが固体であることを示す有力な証拠となる。”そうです。
ぱりとん君
・・・ふりだしじゃん。
パーチェス先生
何を言っているんですか!今回の発見は、ガラスと液体との間に明確な違いを示唆できたという大変な発見なんですよ。
パーチェス先生
もちろん今回の事でガラスがすべてが分かったわけではないので、これからもガラスは液体か個体かでの論争は続きそうですけどね。
ぱりとん君
では、結論としてはまだ謎が残っているという事で?
パーチェス先生
謎が残るから物事を探求しようとする好奇心は絶えないんですよ!