【ぱりとん君の実験室】透光実験 実際どれくらいの光量が必要?

ぱりとん君の実験室

第八章 PLシリーズ 天板で透過させるにはどれくらいの光量が必要?

 

光量はどれくらい?

黒子
今回は洗面台の天板やバーカウンターで多く使用されておりますPLシリーズの透光実験です。

ぱりとん君
こちらのお問い合わせも多いので、せっかくなので実験してみましょう。

使用する板材

ぱりとん君
板材は透過するPLシリーズで人気のあるこちら。
PL201クリスタルホワイトとPL211クリスタルブルーを使用します。

2021y04m26d_142542122

ざっくりと用語説明

黒子
まず光源をどうするかですね。

ぱりとん君
あ、待って。
光源は専門用語が多くてちょっとおさらいからお願いしたいです。

黒子
確かに、ワット、ルーメン、ルクス・・・いろいろありますからね

博士
じゃあ今回使用する用語だけカンタンに説明するぞ。

博士
①色温度(K):低いと電球色(およそ3000K)、数字が高くなれば白色(およそ 5000K~6000K)、さらに高くなると青白くなる。

博士
②照度・ルクス(lux略記号でlx):光源そのものではなく、照らされた面の明るさ。(反射光を測定)
多くが床の明るさ、事務所などの机で使用され、対象物の距離等の条件によって変化するのが特徴じゃ。

博士
③光束:ルーメン(lm)発光体そのものを測定した光の総量じゃな。
一点ではなく全方向の合計数値じゃ。

黒子
色温度は家の電気を買う時によく見ましたね。
最近はリモコン一つで調整できますけど、少し前は電球色にするのか、昼白色にするのか、悩んだこともありましたね・・・。

ぱりとん君
そうだね。
ねぇ博士。ルクスの説明が少しわかりにくいです。

博士
ルクスは単位を見ればわかりやすいんじゃ。単位はコレ⇒lm/㎡。
つまり1㎡の面が、何ルーメン(lm)の光束で照らされるか?じゃな。

ぱりとん君
同じ照明器具ならルーメンは一緒だけど、どの範囲・距離を照らすかでルクスは変化する。
ってことですね。

黒子
これに色の波長もありますし、パリトーンのどの色を透過させるか、また空間の明るさによって透過具合は変わってきます。
つまりどう見えるかは結構複雑ですね。

ぱりとん君
まぁ実際に目で見た方がわかりやすいので、早速やってみましょう。

光源と離隔距離

黒子
では改めて光源から。

ぱりとん君
基本的にはテープライトかモジュールだよね?

黒子
そうですね。
あと大切なのは離隔距離ですね。

ぱりとん君
離す距離ってこと?

博士
そうじゃな。
光源によって光の拡散レベルの違いもあるので、基本的には光源とパリトーンの距離を100mm程度確保して欲しいところじゃ。

黒子
実験なので50mm、100mmの2パターンでやってみましょう。

ぱりとん君
じゃあ、2種の板材×2種の光源×2種の距離だね。

黒子
合計8パターンですね。

博士
コレコレ。
せっかくの実験なんじゃからもう少しパターンを増やして検証をすべきじゃ!

ぱりとん君
は~い。
じゃあテープライトは少し間隔を広げて設置したものと、計算で求めた適正間隔でやってみましょう。
なので光源は3パターン

黒子
では今回は12パターンですね。

PL201 クリスタルホワイト PL211 クリスタルブルー
100mm 50mm 100mm 50mm
テープライト 3本  ①  ③  ④
テープライト 6本  ⑤  ⑥  ⑦  ⑧
モジュール 20個  ⑨  ⑩  ⑪  ⑫

 


その他の条件

ぱりとん君
その他の条件としては、光源は箱型のものに入れ、極力外部への光のものがないようにする。
箱の内部は白のカッティングシートを貼る事で反射の光も利用する。
光源は木材に簡易的に固定し、配置は厳密にではなくある程度の均等割り付けで。

2021y04m26d_140055903

黒子
光源の配置、箱はこんな感じですね。
ある程度間隔に違いを出しております。

黒子
実際に点灯させるとこのように見えます。

2021y04m26d_143628460

ぱりとん君
あれ?暗くない?それに機械で何か測ってるけど・・・何?

黒子
この写真は本来かなりまぶしいです。
光源の配置が見えるように明るさを調整しています。

黒子
そして手元の機械で色温度と、照度(ルクス)luxを測ってます。
この照明器具の色温度が5992K、2351luxになります。

ぱりとん君
つまり?

黒子
先ほどの復習になるのでざっくり言いますと、6000Kは目で見る限り白色です。
これ以上大きい数字になると青白くなり、低くなれば黄色がった電球色と思ってください。
2351luxはだいぶまぶしいです、直視し続けると目が痛いです。

ぱりとん君
もう少し具体的に教えてよ。。。

黒子
そうですね。
身近なところで言いますと携帯電話のカメラのライトを点灯させて10センチくらいの距離で見ている感じですね。

ぱりとん君
だ、だいぶまぶしいね。

黒子
はい。
もちろん計測方法によって数値が変わるので一概には言えませんので、感覚としての目安だと思ってください。

黒子
また本来は光源そのものに向けて計測するものではないのですが、あくまで目安なので。
ちなみに明るさの調整をしていない写真がこちら。

2021y04m26d_144134450

ぱりとん君
あ、確かにこれはずっと見ていると目が痛いね。

黒子
テープライトの間隔をあけた様子はこちら

黒子
これとモジュールですね。

ぱりとん君
離隔距離はどうするの?

黒子
このように光源を底上げしてパリトーンとの距離を50mmまで近づけます。


ぱりとん君
これで離隔距離を保ちつつ、光源を変更し、パリトーンの透過具合を確認するってことで。
早速やってみましょう!

■実験要綱■
・箱の内寸:475mm×475mm
・内側には白のカッティングシートを貼る
・テープライト:
<製品情報>DC12V、色温度6000K、全光束1080lm、60チップ/m
【使用条件】400mmを3本または6本(24チップを3本または6本)
・モジュール:
<製品情報>DC12V、色温度6000K-6500K、照射角160°、全光束115lm/個
【使用条件】20連結
・離隔距離:100mm、50mm
・板材:PL201クリスタルホワイト、PL213クリスタルブルー

 

テープライトの詳細が知りたい方はこちら
モジュールの詳細が知りたい方はこちらこちら

 

百聞は一見に如かず

ぱりとん君
まずはテープライト3本から。

tp3_50

tp3_100

黒子
思った通り暗いですね。

ぱりとん君
そうだね。
それに近い(離隔距離50mm)とライトのスジが見えて、周りが影っぽくなってるね。

黒子
そうですね。
ちなみに50mmの時の光の分布図はこのようになっております。

Iris_F

ぱりとん君
明らかに全体に光が行き渡っていないのがわかるね。
これを見るとかなり間隔の幅を狭めてテープライトをたくさん使用しないとスジがでちゃうことがわかるね。

黒子
そうですね。
特に離隔距離50mm、テープライト3本はお勧めできませんね。

ぱりとん君
続いてはテープライト6本、まずは離隔距離50mmで。

tp6_50

黒子
明るさは問題ないかと思いますが・・・

ぱりとん君
ん~、やっぱり距離が50mmだとテープライトの間隔次第でスジが見えちゃうね。

黒子
ですね。

ぱりとん君
続いては本命、テープライト6本、離隔距離100mmです。

tp6_100

ぱりとん君
問題ないね。

ぱりとん君
でもクリスタルブルーの右上に影が見えるけど?

黒子
あれは、、、クリスタルブルーの寸法が箱に比べ一回り小さいので支柱を立ててます。

黒子
透明のアクリルキューブを使用していますが、「テープライトだと」少し目立ちますね。

ぱりとん君
ではモジュールの結果を見てみましょう。

m20_50

ぱりとん君
やっぱり50mmの距離ではスジが見えちゃいますね。

黒子
クリスタルブルーの様に、ガラス自体に柄が入っていれば目立たないのですが、クリスタルホワイトは明らかですね。

ぱりとん君
続いて2つ目の本命。モジュール、距離100mm。

m20_100
ぱりとん君
支柱の影は消えたね。
なんで?

黒子
モジュールの方が光の照射角が広いので、影になる場所にもしっかりと光が当たっているためだと考えられます。
ただ完全に消えるわけではないので、ガラスの柄の場所によって目立つ場所、目立たない場所がありますので注意が必要です。

ぱりとん君
じゃあ、「透明のアクリルで支柱を作っても影が絶対に出ない」っという訳ではない。
ってことだね。

黒子
そうですね。

ぱりとん君
番外編として白のカッティングシートだけでなく、もっと反射するような鏡っぽいものを貼ってみました。

mm20_100

ぱりとん君
少し明るくなるかな。

黒子
白のカッティングシートと比べても劇的な効果は見られませんね。
ただ使うのであれば照射角の広いモジュールと合わせる方が効果は高いと考えられます。

博士
それではまとめじゃ。

 

実験結果 考察と対策

PL201 クリスタルホワイト PL211 クリスタルブルー
100mm 50mm 100mm 50mm
テープライト 3本 明るさ:△
ムラ・影:×
明るさ:△
ムラ・影:×
明るさ:△
ムラ・影:×
明るさ:△
ムラ・影:×

評価:×

評価:×

評価:△

評価:×

テープライト 6本 明るさ:〇
ムラ・影:
明るさ:〇
ムラ・影:×
明るさ:〇
ムラ・影:
明るさ:〇
ムラ・影:

評価:〇

評価:×

評価:〇

評価:△

モジュール 20個 明るさ:〇
ムラ・影:
明るさ:〇
ムラ・影:×
明るさ:〇
ムラ・影:
明るさ:〇
ムラ・影:

評価:〇

評価:×

評価:〇

評価:△

 

ぱりとん君
結果はこんな感じだね。
結論を言えば、「光源とパリトーンは100mm程度は離して、光量は多めに。」
って事だね。

黒子
はい。ただあくまで主観的なものになります。
空間の明るさにも大きく左右されますし、カウンターの上で事務仕事を行うなどの使用環境、用途によって明るさの調整をお願いいたします。

ぱりとん君
クリスタルブルーの様な柄がある場合とそうでない場合。
後は実際に使用される方が調整できるといいので、調光器があると一番いいかもね。

sz-100
黒子
このようなカード式もあったり、思ったより簡易的につける事も出来ますからね。
それも後付けも可能です。

DSC_3688
2021y04m28d_175333427

ぱりとん君
この様に電源と光源の間に入れるだけでOKです。
また容量にもよりますが、今回は100Vのコンセントに差し込んで使用しております。

協力会社のご紹介

ぱりとん君
本実験の光源の指導及び撮影にご協力頂きました企業様は株式会社ファインリンクス様です。

黒子
ご協力ありがとうございました。

finelinks_FLEXIA

博士
東京に本社を構え、国内自社工場を有し、加えて海外にもグループ企業がある為、短納期や特注品、お客様のご希望に合わせてご提案できる企業様じゃ。

 

まとめ

■実験結果■
【実験内容】
PLシリーズの光透具合を検証
【対象物】
PL201クリスタルホワイト、PL211クリスタルブルー
【実験方法】
テープライト及びモジュールにて検証。
離隔距離は50mm及び100mm。
【結果】
上記表の通り
※あくまで日中の事務所内での検証及びぱりとん君の主観です。

 

博士
ぱりとん君の実験室は、原則当社内にて行っております。
実験の結果・測定についてなんら保証するものではございません。
ご注意ください。

ぱりとん君
次回は、同社様ご協力の基、光源にプログラムを組ませて、「動きのある光源でパリトーンを透過させてみた」を実験したいと思います。

pl211_pr